一生に一度は、日本一の頂へ
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日本一の頂へ
初心者スタッフの富士登山準備ログ
Vol. 3
富士登山の服装
レイヤリングと素材

富士登山を快適にするウェア選び
富士登山において、「レイヤリング」は最も重要なテクニックの一つです。
容赦ない直射日光から、凍えるような強風まで。刻一刻と変わる過酷な環境下では、単なる厚着ではなく、素材の特性を活かした「吸汗・保温」の戦略が欠かせません。
富士登山を支える「ウェア構成」をマスターしましょう。

富士登山にチャレンジするスタッフ
今回、富士登山のレイヤリングについて教えてくれたのは
Outdoor Research
ブランドMD|内山
自然豊かなシアトルでの留学をきっかけにアウトドアの魅力に触れ、業界でのキャリアを築いてきました。現在はアウトドアリサーチ担当として、フィールドでの実体験を大切にしながらブランドと向き合っています。趣味は幅広く、バードウォッチングを目的としたハイキングやマラソンで海外を巡ること、そして最近はサーフィンに夢中になっています。

富士登山におけるレイヤリングの基本や素材の選び方、レインウェアの重要性を実際に商品を見ながら、じっくり教えてもらいました。


富士山の環境と気温差
富士山は標高差が大きく、短時間で環境が大きく変わる特殊な登山環境です。特に5合目から山頂にかけては、気温や風などの条件が下界とは一変するため、街中や低山とはまったく異なる装備設計が求められます。
激しい気温差(標高差の影響)
- 標高が100m上がるごとに0.6℃下がるため、街中とは別世界の対策が必要。
- 理論上でも5合目から山頂で約8〜9℃以上の気温差がある。
- 日照の有無や強風などが加わることで、体感温度は数値以上に大きく変わります。
過酷な風と「汗冷え」の恐怖
- 森林限界を超えると風を遮るものがなく、吹き抜ける風の影響をダイレクトに受けることになる。
- 「風×汗×低温」が重なると、数値上の気温以上に体温が急激に奪われる(ウィンドチル効果)。
「厚着」ではなく「調整力」が必要
- ただ「暖かい服」を着るだけでは不十分。
- 環境変化に合わせてこまめに脱ぎ着して体温調節することと、その効果を高める素材選びが重要です。

内山
まずは富士山の環境について。標高が上がるほど、気温も風の強さ全く違ってきます。特に「森林限界」を超えると木が生えなくなり、山肌がむき出しになった火山特有の姿が現れるのが富士山の特徴なんですね。標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がるため、五合目と山頂では理論上でも10℃ぐらい違います。ここに強風や日照の変化が加われば、体感温度はさらに急降下。だからこそ、状況に合わせて体温を調節できる「レイヤリング」と「素材選び」が不可欠なんです。
僕の失敗談なんですけど、20代前半の頃に富士山に登った時、『シェルさえ着てればなんとかなる』って思ってて、 その下はほぼTシャツ1枚みたいな状態で…。 一泊して朝日を見るツアーで組んだんですけど、本当に寒くて寒くて…凍えるし、高山病にもなるしで、本当に過酷な思いをしました。 そんな経験があるからこそ、レイヤリングの重要性をしっかりとお伝えしたいなと思います。
レイヤリング(重ね着)の基本
富士山の厳しい環境で体温を一定に保つには、レイヤリングが不可欠です。役割の異なる服を組み合わせ、天候や運動量に応じてこまめに脱ぎ着しましょう。汗冷えや風雨から身を守り、常に快適なコンディションを維持することが大切です。
アウターレイヤー(ハードシェル)
<耐候保護>
雨・風・雪などの外敵を遮断し、ウェア内部の環境を過酷な天候から守ります。
ミドルレイヤー
<保温通気>
体温を蓄えて暖かさを維持しつつ、内側の湿気を外へ逃がす役割を担います。
ベースレイヤー
<吸汗速乾>
一番肌に近いもの。かいた汗を素早く吸水して拡散して、汗冷えを防いでくれる役割。


内山
レイヤリングっていうのは、簡単に言うと重ね着っていう意味なんですけど、一般的には「ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウターレイヤー」の構成です。天候や運動量に応じて脱ぎ着して体温調節することが必要です。
池ちゃん
スノーボードで雪山とか行くんですけど、その時はヒートテックの上にトレーナー着てアウター着て…ってかんじなんですが、登山となると服装って全然違いますか?

内山
基本的なレイヤリングの考え方はスノーボードと一緒です。違うところはボードはあまり脱ぎ着はしないけど、登山は「暑ければ脱ぐ、寒ければ着る」をこまめに行い、汗冷えやオーバーヒート(体温の過上昇)を未然に防ぐことがポイントです。
素材の選び方
どれだけ重ね着をしても、素材が不適切だと汗で体が冷え切り、体力を奪われてしまいます。快適に登り切るためには、機能性にこだわった素材選びが不可欠です。
ベースレイヤー
肌を「ドライ」に保ち、汗冷えを防ぐ。
汗が残った状態は、富士山の低温と強風で体温を奪われる「汗冷え」の要因になります。

素材の種類と特徴
| 素材タイプ | 主素材 | 吸汗速乾 | 保温性 | 調湿性 | 防臭性 | 特徴 | 富士登山適性 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 化繊ベース | ポリエステル / ナイロン | ◎ | △ | ○ | △ | 乾きが非常に早い / 軽量 | ◎ |
| メリノウール | ウール(メリノ種) | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | 濡れても冷えにくい / 天然調湿 | ◎ |
| ハイブリッド | 化繊 + ウール混 | ◎ | ○ | ◎ | ○ | 機能バランス型 | ◎ |
| コットン | 綿 | △ | △ | × | × | 乾きづらい/ 汗冷えしやすい | △ (不向き) |
※ ベースレイヤーにおけるコットン素材の特性と注意点
コットンは日常生活では快適な素材ですが、富士登山では汗冷え・低体温・行動能力低下のリスクにつながる可能性があります。

内山
ベースレイヤーの素材は、化繊かウール、あるいはその混紡素材のものが好ましいですね。
注意する必要があるのがコットン(綿)。普段着るのにはすごくいいんですが、機能としては山には不向きなんですね。乾くのに時間がかかるから、汗をかいたままほったらかしにしておくとずっと水分を含んだままで、汗冷えをすごい促進させちゃいます。
池ちゃん
登山にコットンは向いてないんですね…。
もっちゃん
ちなみに、富士登山は7月を予定してるんですけど、地上は普通に暑いじゃないですか。ベースレイヤーを選ぶ時も、五合目でもちょっと暑いなっていうのを想定していて、ひんやり系を選ぶのか、登った先で冷えないようにするのか。どこを基準に決めたらいいのでしょうか?

内山
五合目にいる時間は短く、七合目から山頂までの時間が圧倒的に長いので、「上の寒い環境」をベースに決めるのがいいと思います。 滞在時間の長いところ、山頂とかに合わせて寒くなることを前提として素材を選ぶのをおすすめします。
もっちゃん
半袖と長袖、どちらがいいですか?

内山
うーん、好みによると思いますが、例えばベースレイヤーを半袖にした場合、サンスリーブをしたり、シャツを羽織るとか。
シャツって結構万能で、暑かったらボタンを外せばいいし 、腕まくったりもできるし。
池ちゃん
サイズ選びは、ピチッと肌に密着してるほうがいいですか?

内山
ピチピチみたいな感じにする必要はないと思うんですけど、ベースレイヤーとしての役割を活かすためにも 「出来る限り肌に密着しているもの」を選ぶのがいいと思います。ゆったりしすぎなのはよくないかな。

ベースレイヤー
ミドルレイヤー
保温と通気を両立し、ウェア内を快適に保つ。
発汗量の多い登りと、急激に冷える休憩中。この両場面に対応できるよう、状況に合わせて着脱しやすいものを選びましょう。

素材の種類と特徴
| 素材 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|
| フリース | 適度な保温性・速乾・透湿性 | 耐風性無し。保温性としては限度あり |
| 中綿(化繊) | 軽量で保温性高/水濡れに強い | 運動量が多いと蒸れやすい |
| ダウン(羽毛) | 非常に高い保温性/コンパクト性 | 湿ると性能低下 |

内山
ミドルレイヤーは、保護はするけれども、熱くなりすぎたら逃がしてくれるっていう効果が必要になってきます。
ここを失敗すると、オーバーヒート(体温の過上昇)になりやすかったり、中に蒸気がこもって汗をかいて汗冷えしちゃうことに陥りやすいので、すごく大事です。
選択肢としては、「フリース」、「化繊の中綿」、「ダウン」の三つ。
「フリース」は、 保温性はありますが、これ一枚着てても全部風通しちゃうんですよ。だから風が吹いてると寒く感じやすいです。「化繊の中綿」は、 軽量で濡れても保温を維持してくれるのが強み。「ダウン」は、 圧倒的に保温性は高いけど、動いていると暑くなり過ぎやすい。登ってる最中に着ると逆に汗をかいちゃうので、山頂で朝日を待っている間とかに着るのはいいと思います。
池ちゃん
もし、内山さんが富士山に行くとしたら、何を持っていきますか?

内山
僕だったら、一番下に薄手を着て、フリースと中綿も持っていく。荷物に余裕ありそうだったらダウンも忍ばせとく、という感じにするかな。
池ちゃん
結構必要なんですね、やっぱり何着か持っていったほうがいいですか?

内山
暑かったら脱げばいいけど、寒いのは着るものがなければどうしようもないですからね。あるに越したことはないです。

ミドルレイヤー
アウターレイヤー
アウターの本質は「防寒」ではなく、風・雨・冷気から身体と内部レイヤーを守ること。
富士山特有の強風や雨から身を守りつつ、内側の蒸れを逃がす。この「遮断」と「放出」のバランスが、汗冷えによる低体温症のリスクを抑え、安全な登頂を支えます。

素材の種類と特徴
| タイプ | 主素材構造 | 防風性 | 防水性 | 透湿性 | 軽量性 | 特徴 | 富士登山適性 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ハードシェル | 防水透湿膜+表地 | ◎ | ◎ | ○ | △ | 防水・防風 | ◎ |
| ソフトシェル | 高密度織物+撥水 | ◎ | △ | ◎ | ◎ | 耐風・通気・快適性 | ○ |
| ウィンドシェル | 軽量ナイロン | ◎ | △ | ◎ | ◎◎ | 防風特化 | ○ |

内山
アウターレイヤーの役割は、『守り、防護すること』。ミドルレイヤーむき出しだと、風が吹くと一気に体温を奪われちゃうんで、アウターレイヤーでカバーするのが大事です。
富士登山においては防水性と透湿性を兼ね備えた『ハードシェル』を選んでおけば間違いありません。
ここは迷う必要は一切なし!
もっちゃん
初歩的な質問になっちゃうんですがシェルって…?

内山
雨、風、雪から守る一番外側に着るものがシェルです。
もっちゃん
ダウンって普段だと一番外に着るイメージがあるんですが、山となると中に着て、その上からさらに羽織るかんじですか?

内山
そうですね。登山でのアウターレイヤーは、単に一番上に着る服という意味ではなく、主に雨・風・冷気といった「外的な悪条件」から身を守るための「シェル」を指します。硬めな素材のものが多いですね。 ダウンは保温性に優れているけど、水濡れに弱く、風が強いとせっかく蓄えた温かい空気が逃げやすいから『ダウンで暖かさを蓄え、その熱を逃がさないようにシェルで風や雨をブロックするという役割分担になるんです。そういった意味で、登山においてダウンは防寒着として扱うミドルレイヤーになるかな。

アウターレイヤー
ボトムス・帽子・グローブ
ボトムス
ボトムスは動きやすさがマスト。
段差を跨ぐ、岩場をよじ登るといった動作が多いため、ストレッチ性に優れたものを選びましょう。さらに、耐風・撥水・通気性を兼ね備えたパンツなら、急な天候変化でも快適さをキープできます。

帽子
日差し・熱中症対策、そして頭部の保護に。
強烈な紫外線から頭皮を守るだけでなく、転倒や落石などのアクシデントからも頭を保護します。UVカット・防水など、富士山の環境と自分のスタイルに合った機能的な帽子を選びましょう。

グローブ
ケガや冷えから手を守るための必須アイテムです。
岩場での擦り傷を防ぐだけでなく、風雨による指先の冷えや濡れをシャットアウトする役割があります。「手の保護」と「防寒」の両面から、登山には欠かせない装備です。
【グローブのレイヤリング】
グローブもインナーとアウターを使い分けることで、保温・防水・防風を完璧にこなしつつ、状況に合わせた温度調整が可能になります。


内山
ボトムスは、登山用の伸縮性のあるものを。あと雨予報の有無に関わらず、レインパンツも必要です。
帽子とグローブは、富士登山においてマストアイテム。日中は日差しを遮るつばのあるハットかキャップを。
朝日を見るのであれば、 ビーニーは絶対持ってったほうがいいと思います。バックパックの取り出しやすいところに入れておくのがおすすめです。
岩場での怪我防止や、真冬並みに冷え込む山頂での防寒対策として、グローブも用意してください。
もっちゃん
SNSや雑誌とかでショートパンツにタイツを合わせているおしゃれな登山ファッションを見ますが、富士山は長ズボンの方がいいですか?

内山
長ズボンがいいと思う。富士山は火山岩っていうのかな、ゴツゴツしてて尖ってる岩も多いんで、半ズボンだと怪我しちゃう危険性も。
低山ならおしゃれを意識してもいいかもしれないけど、富士山ではおすすめしないですね。
富士登山におけるゲイターの役割
火山砂礫、強風、そして急斜面。 富士山特有の過酷な露出環境は、足元へ大きな負荷を与えます。ゲイターは砂や石の侵入を防ぎ、足元の安全性と快適性を支える大事な「機能装備」として活躍します。
ゲイターの効果
①砂・火山礫の侵入防止
富士山特有の細かい砂や石をシャットアウト。靴の中に入る不快感や、砂による靴擦れトラブルを未然に防ぎます。
②防風・防寒
強風にさらされる山頂域で、パンツの裾から入り込む冷気を遮断。足首まわりの放熱を抑え、下半身の体温維持を助けます。
③雨・泥・湿気対策
雨天時、パンツを伝って靴の中へ水が浸入するのを防ぎます。また、泥跳ねからウェアを守り、足元のコンディションを快適に保ちます。


内山
ゲイターは砂とか雨、小石の侵入を防ぐためのものになります。富士山の下りは「赤土」ばかりなんですよ。公園の砂場の上をずっと下ってるような感じで。ゲイターしてないと常に絶対砂が出てくるぐらい靴の中に入ってくるんで、マストで持っておいた方がいいかなと思います。
もっちゃん
ゲイターの長さはどれがいいんですか?

内山
小石や砂を防ぐのが目的なら、ショート丈の方が動きやすくて煩わしさもないので良いと思います。
防水性能があれば理想的ですが、富士山の下山(砂走り)は足首をよく動かすので、伸縮性のあるソフトシェル系のゲイターだと使い勝手はいいと思います。
Rainwear
レインウェア
登山用レインウェアの性能『防水透湿性』
天候急変への備えに、水の侵入を防ぎつつ蒸れを逃がす『防水・透湿性』を備えたレインウェアは欠かせません。
防水性
濡れた服が風にさらされると、体温は急激に奪われます。水の侵入を防ぐ防水性能は必須です。
透湿性
防水だけでは不十分。数百円のビニールカッパのような湿気を逃がさない素材は、蒸れて汗冷えを招きます。雨を防ぎつつ、内部の蒸れを外へ逃がす『透湿性』を備えたレインウェアを選びましょう。

内山
なぜレインウェアに透湿性が必要かっていうと、外からの水分は中に入れないようにするけど、中の水分は外に逃がさなきゃいけない…。ちょっと矛盾したような二つが混ざらないと、レインウェアとして機能しないんです。
安いビニールカッパとか、あとゴム手袋とかつけて真夏に作業すると、中でびしょびしょになりますよね?あれは外気と体温の温度差で蒸気が発生して、結露が起きちゃうんです。外の水は通してないのに中から濡らしちゃってるんで、意味をなさないんですよ。なので、防水と、中の蒸気を外に逃がす透湿性が必要になってきます。
もっちゃん
たしかに、外側をガードしても内側から濡れたら意味がないですね…。透湿性の重要さが分かりました。

内山
レインウェアの生地には“防水性と透湿性”、この2つを両立させる「メンブレン(膜)」が採用されています。よく知られているゴアテックスは、その代表的なブランドの一つです。
メンブレンは非常にデリケートなため、単体ではすぐに破れてしまうので、布地を貼り合わせて保護しています。これをレイヤー(層)と呼びます。 よく「2レイヤー」とか「3レイヤー」という言葉が出てきますが、これはこの表地、メンブレン、裏地の組み合わせで変わってきます。
表地・メンブレン・裏地が全部重なれば「3層(3レイヤー)」です。」
レインウェア生地の構造
| タイプ / 構造 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 3層 (3レイヤー) 表地+メンブレン+裏地 |
|
|
| 2.5層 (2.5レイヤー) 表地+メンブレン+メンブレンをカバーするためのフィルム |
|
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| 2層 (2レイヤー) 表地+メンブレン |
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池ちゃん
レイヤーってそういう意味だったんですね!
ちなみに、富士登山ならどれがおすすめですか?

内山
軽さや予算を重視するなら2.5レイヤーでもいいと思いますが、富士山レベルの厳しい環境なら、耐久性のある3レイヤーが安心です。
池ちゃん
ポンチョでも大丈夫ですか?

内山
ポンチョだと風でめくれあがったり、岩場があって、両手両足を使う登るシーンだと引っかかると思うので、レインウェアはジャケットとパンツで分かれるものがいいです。 中にフリースや中綿を着ることを考えると、少し余裕があるサイズを選んだほうがいいと思います。
レインウェアのメンテナンス
レインウエアは消耗品です。どんなに高機能なレインウェアでも劣化は避けられません。
雨や泥などによる汚れや皮脂汚れ、摩耗による傷、長期保管などの積み重ねが劣化に繋がります。製品寿命を延ばすためのお手入れは不可欠です。

内山
レインウェアは「消耗品」です。特にポリウレタン素材は「加水分解」といって、湿気や汚れでボロボロになりやすいんです。
だから長持ちさせるコツは……分かりますか?
池ちゃん
・・・・洗う?ですか

内山
正解です!「必ず洗うこと」で寿命が延びます。皮脂汚れを放置するのが一番ダメです。帰ったらすぐ広げて、洗ってあげてください。
洗濯機で洗えますが、脱水はしないでください。防水素材のものを脱水すると洗濯機が壊れる可能性があります。僕は、一回ミスって脱水かけちゃって洗濯機が「ガッコン」ってなったことがあります(笑)。で、洗った後は、乾燥機やアイロンで熱を加えると「撥水力」が復活します。
もっちゃん
撥水?…防水ではなくて?

内山
レインウェアの表面には『耐久撥水コーティング』という加工がされていて、防水だけじゃなくて、表面で弾く撥水力も大事なんです。「撥水」が「透湿性(蒸れにくさ)」を支えてて、撥水力が落ちると、生地が水膜に覆われ、中のムレが逃げなくなるので、定期的にメンテナンスして撥水力を復活させる必要があります。
もっちゃん
メンテナンスがそんなに大事だとは思いませんでした。長く愛用できるよう、ちゃんとお手入れします。
レインウェアのケア方法
① 定期的に洗濯をする
皮脂や泥汚れは劣化の原因。使用後は洗濯する。
② 吊るして保管
畳まず吊るす。折り目から生地が傷むのを防ぎます。
③ 洗濯をしたら撥水処理をする
洗濯後は撥水処理。汚れも付きにくくなります。
④ 風通しの良い場所で保管
直射日光の当たる場所や、高温多湿になる場所を避け、風通しの良い場所で保管。
もっちゃん
本日はありがとうございました!ウェアの選び方や素材の大切さ、本当に勉強になりました。
池ちゃん
しっかり準備して富士山に挑みたいと思います!

内山
ぜひ、富士登山を通してOUTDOOR RESEARCHのウェアを体感し、今後に活かしていただければと思います。
すぐ使うレインウェアなど、バックパックの上の方に入れておくなど、パッキングの方法も大事ですね。
雨が降った時にすぐ出せないと、探している間に体が濡れてしまって、せっかくのウェアの機能も活かせなくなりますから。
池ちゃん
たしかに、せっかく良いウェアを持っていても、すぐに出せなければ意味がないってことですね。
次回はA&Fカントリー 松本店のさくさんからパッキングについて教えてもらいます。

次回、荷物の詰め方を学ぶ。
初心者スタッフの富士登山準備ログ




































