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はじまりの谷

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八十歳の新人作家堂々のデビュー第一作!
自らの克明な記憶をモデルに感受性豊かな少年を見事に描き切った珠玉の連作短編集。
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八十歳の新人作家
堂々のデビュー第一作!

自らの克明な記憶をモデルに感受性豊かな少年を見事に描き切った珠玉の連作短編集。

かつての日本人はこうやって「はじまり」を迎えた。

昭和初期の上州の農村を舞台に、現代では失われてしまった、美しい風景、自然への畏怖、家族や近隣の人々のぬくもりなどを瑞々しい筆致で描く。

少年はまっさらの心で、いくつかの事件を通して成長し、自らの生涯を切り開いていく思考の礎ともいうべき精神性を養ってゆく。

【収蔵作品】
・ウサギ罠
・春の雪
・はじまりの谷
・夏の終わり
・残光
・白い谷
・入学の朝

■著者プロフィール
丸橋 賢(まるはし・けん)
1944年、群馬県生まれ。東北大学歯学部卒業。同学部助手を経て、1974年、丸橋歯科クリニック開業。1981年、「良い歯の会」活動開始。2004年、群馬県高崎市に「丸橋全人歯科」を開設。現在、丸橋全人歯科理事長。アメリカ歯内療法学会、日本歯内療法学会を中心に、日本全身咬合学会、日本口腔インプラント学会等で活動したが、現在は退会し、全人歯科医学に全力を投入している。主な著書に『観察力――確信を育てる』(NTT出版)、『全人的治癒への道』『心とからだが変わる〈全人歯科〉革命』(ともに春秋社)、『新しい歯周病の治し方』『歯良い治療悪い治療の見分け方』(ともに農山漁村文化協会)、『退化する若者たち』『心と体の不調は「歯」が原因だった!』(ともにPHP新書)などがある。
■SPEC■
・著者:丸橋 賢
・ページ数:200ページ

A&F BOOKS出版書籍『はじまりの谷』①

A&F BOOKS出版書籍『はじまりの谷』②

A&F BOOKS出版書籍『はじまりの谷』③

はじまりの谷


山村に育ち、豊かな自然・濃密な人間関係の中に育った直文と、彼のメンター的存在である作造じいさんとの出来事と自然への愛と畏怖を描いた連作短編小説『はじまりの谷』。80歳を機に執筆し、作家デビューされた丸橋氏に本作品に込めた思いを伺いました。
80歳で小説を書こうと思った、きっかけのようなものはありましたでしょうか。また、書き始めて壁に突き当たるようなことはなかったのでしょうか。

自分の中に表現したいものはずっと持ち続けていました。80歳を迎え、残りの天寿を考えて、書きたかったことはきちんと表現して残しておきたいと思いました。仕事が忙しくいままでは書く時間は取れなかったのですが、文学作品にはこれまでもずっと親しんできました。小説家の方もご自身を追い込んで執筆するそうですが、わたしも80歳になったという契機が自分を追い込むことになり、途中であきらめることなく脱稿まで持ってゆくことができたのだと思います。

物語は山村の美しい自然を舞台に抒情豊かに描かれています。この自然を舞台に小説を書こうと思われたのは、ご自身の経験などが影響しているのでしょうか。

物語は、自然の中で成長してゆく少年を描いていますが、わたしのテーマはもっと人間の根源的なテーマである「生きる力」にあります。それを描くにあたって、主人公である直文と、作造じいさんが関係し合う舞台として、山村の自然はどうしても必要でした。ときに厳しくときにやさしい自然の中でこそ物語ることが可能だと思ったのです。舞台とした上州の自然はわたしが育った地域で、いまも足しげく通っている場所です。小説を書くにあたって知り尽くした場所を舞台にしたわけです。

小説を執筆されていく上で、とくに表現に苦労された箇所などございましたらお教えください。

『はじまりの谷』の連作短編は一気に書くことができました。しかし、その中でももっといい表現はないか悩んだ箇所、数回に及び書き直した箇所もあります。たとえば「白い谷」の中で直文と作造じいさんが昼食を食べながら話すシーンがあります。ここは地味ですが内包するテーマとしてはクライマックスの部分です。難解にならないよう、しかし意図は伝わるよう注意深く執筆しました。逆にすらすらと書けたのは、「夏の終わり」です。バッタと遊ぶシーン、せっちゃんとのやりとりなどスムーズに展開できました。わたしの小説は、頭の中に焼き付いている映像が確固としてあって、それをつないでいくことで小説にしています。「残光」で逆光の中に立つタケシが出てきますが、そういった強烈な映像が幻燈の光があたったかのように頭の中に焼き付いていて、それを紡いで文章化していくという作業になります。この焼き付いている映像はわたしの中にずっとあって、少年時代から現在まで抱えてきた、わたしの分身のようなものなのです。

その焼き付いている映像を元に描かれているから、読んだときも明瞭な映像を共有できるのですね。また、作造じいさんは、「すべての夢を失ったときに絶望を足場にして立ち上がる希望は決して壊れない」など、哲学的な思想を背景とされているように思います。この人物造形は読者に向けてどのようなメッセージを込めておられますか。

いま申し上げたように、わたしは頭の中にある強列な映像を元に小説を書いています。その小説を読まれた方は、ご自身の体験や思想を元に自由に受け取って想像していただければよいと思います。ただ、わたしの世代は第一次戦後派と呼ばれる時代です。『野火』、『レイテ戦記』の大岡昇平や『ヒカリゴケ』の武田泰淳。また近代哲学で言えばサルトルの時代です。戦争を体験してきた影響がどこかに醸し出されているのかもしれません。しかし、そういったこととは別に、現代の読者が読んだときに「どんなときにも生きる力を持つことができる」ということを読みとっていただければ本望です。

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